後縦靭帯骨化症(OPLL)の痺れや痛みなどは改善する事が可能です。

 
残念ながら漢方薬でも骨化してしまった骨を元に戻すことは出来ません…
 
ただ、骨が骨化していても「痺れがない」「痛みがない」「麻痺がない」という状態までもっていくことは可能です。
 
つらい骨化症の症状に漢方薬を服用しましょう。
 

 

後縦靭帯骨化症(OPLL)とは

後縦靭帯(体の背面を縦に走る靭帯)が骨に変化する病気です。
 
日本人の「約3パーセントに発症する」とされており、男女比では2:1で男性に多い傾向があると言われています。
 
ただ場所により男女比は変わり、「頸椎後縦靭帯骨化症(頸椎に発症する骨化症)」は男性に、「胸椎後縦靭帯骨化症(胸椎に発症する骨化症)」は女性が多いです。
 

後縦靭帯骨化症(OPLL)の症状

症状としては知覚神経障害運動障害です。(「頸椎後縦靭帯骨化症」か「胸椎後縦靭帯骨化症」かによって細かい症状は変わってきます。)
 
代表的な初期症状としては、

・手足のびりびり感などの痺れによる
 
・階段の昇り降りが上手くできない、ボタンをとめられない
 
などになります。

重症化してくると尿が上手くできない、我慢が出来ないなどの排尿障害や便をする時に力が入らない・便が上手く出てこないなどの排便障害などの症状も出ててくる事が多いです。
 

知覚神経障害・運動障害とは

「知覚神経障害」とはストレス心因性により刺激を正常に知覚できない状態です。

刺激に対し異常に強く感じる「知覚過敏」、刺激に対し感覚が鈍くなる「知覚鈍麻」、刺激が無いのに痛みや痺れを感じる「異常知覚」などが見られます。

知覚障害の症状は、

・何にも触れていないのに痛みが走る。
 
・少しの刺激で多大な痛みを感じる

・刺激を与えているのに痛みや感覚がない

などの症状です。

共通する部分としては「痛い感覚」・「触れた感覚」や「しびれてる、麻痺してる」など「感覚的なもの」になります。

「運動障害」とは、足や手を動かす運動の機能の障害です。

運動障害の症状は、

「麻痺」→部分的な麻痺から全く動かすことのできない麻痺まで。

「不随意運動」→動かそうという意思がないのに、手足が勝手に動いてしまうという異常運動。力を入れたつもりのない手足が動いてしまうなど。

「運動失調」→筋力の低下や麻痺がないにもかかわらず、筋肉の協調運動ができず随意運動のできない状態。

などの症状になります。

一番出てくる症状で多いのは「痺れ」「麻痺」になり動かしたいけど動かない、動かすと痺れるなどの症状です。
 

後縦靭帯骨化症(OPLL)の原因

基本的に原因は不明ですが、遺伝性や体型・骨への負担が関係しているとも言われています。
 
太陽堂では「ミネラル不足」「骨への過重」が一番の原因と考え、その部分も治療の一つとして見る事が多いです。

ミネラル不足について

日本は島国の為、日本の土壌は欧米に比べるとミネラル分がかなり少ないです。
 
その為今までは「海藻類」「魚」などで補う事でミネラルを補充してきました。
 
ただ近年では食事の内容が欧米化してきている為、お肉などを摂る事が多く「海藻類」「魚」などの食事も減ってきています。
 
そこが骨化症の原因となる「ミネラル不足」に繋がるのです。
 

骨への過重について

「骨への過重」になりますが、近年では野球選手の骨化症(特に多いのは黄色靭帯骨化症)の方が増えてきているのはご存知ですか?

特に投手に多く、ボールを多く投げている方が多い傾向です。
 
また日常生活から首に負担をかけやすい方(デスクワークの職業の方)も「後縦靭帯骨化症(OPLL)」になりやすい事から、首や肩への負担が「骨への過重」になり骨化症に繋がっているとも考えられます。
 

後縦靭帯骨化症(OPLL)の漢方薬

骨化してしまっているのでそれによる違和感や痺れが出ている事は多いです。
 
ただそれ以外にも痺れの原因として骨化周辺の筋肉の状態知覚神経の乱れにより痺れが出ている事の方が多くなっています。
 
漢方薬を出させて頂く時に何が原因かを突き止めて飲んで頂く事が重要です。

骨化周辺の筋肉が痺れや痛みに繋がる場合

骨が骨化する事によりその周りを支えている「筋肉が過緊張する事」で痺れや痛みに繋がっている状況です。
 
「骨への負担を減らす」「筋肉を緩める」事で症状を緩和していきます。
 
使っていく漢方薬としては、
 
「骨の炎症を取る漢方薬」
「発散作用のある漢方薬」(痛みを発散)
「筋肉を緩める漢方薬」
 
を中心に使っていく事が多いです。
 

知覚神経の乱れによる痺れ・痛みの場合

知覚神経を整える漢方薬は一人一人性格が違うように漢方薬も変わってきます。
 
使っていて改善する事が多いのは、
 
「気滞を除く漢方薬」
「発散作用のある漢方薬」
 
などになります。
 

一番効果の高い漢方薬としては

「痺れを改善する漢方薬」で良くなる事が多いです。
 
この漢方薬に上記であげました原因別の漢方薬を併用する事で改善する確率が高くなります。
 

後縦靭帯骨化症の症例

症例①(昭和46年生 男性)

3年ほど前に右腕や指先の痺れが気になり病院に行った所、後縦靭帯骨化症(OPLL)と診断。
頸椎の4番~6番の範囲が骨化してきていると言われたそうです。
 
特に酷い症状としては、「人差し指と中指の指先の痺れ」との事。
 
漢方の種類としては、「痺れを取る作用のある煎じ薬」を1種類出させて頂きました。
 
漢方服用開始から1ヶ月、首の疲れという感じはあるが、痺れに関しては調子が良いとの事。
ほとんど痺れがなくなっているとおっしゃって頂けました。
 
漢方服用開始から2ヶ月、痺れは先月よりもなくなっているとおっしゃって頂けました。
体調自体も良いとの事。
 
漢方服用開始から4ヶ月、首を右に曲げると痺れが出ていたがそれもなくなったとの事。
肉体労働をしても痺れが出なくなったとおっしゃって頂けました。
 
漢方服用開始から6ヶ月、痺れもなく順調に過ごしているとおっしゃって頂けました。
前回気になっていた右腕の違和感もないとの事。
 
漢方服用開始から8ヶ月、先月より「漢方薬の分量を半分に」させて頂きました。
漢方薬が半分の量になっても痺れなどは出る事なく順調との事。
 
漢方服用開始から11ヶ月、寒さも和らぎ痺れもないとの事で「漢方薬の分量を1/3量に」させて頂きました。
 
漢方服用開始から1年1ヶ月、漢方薬の分量を半分にしても痺れもなく調子良く過ごせているとの事。
調子が良いとの事でご本人の希望により治療終了とさせて頂きました。
 
順調に改善が見られ安心いたしました。
骨化症は一度治療終了しても再発する可能性もある病気になります。
再発する事なくこの調子で過ごせると何よりですね。
 

症例②(昭和2年生、男性)

病院に行った所、後縦靭帯骨化症と診断。
場所としては「頚椎4番が骨化している」との事でこちらに相談に来られました。

症状としては昨年から「腕と手の痺れ」「両肩の痛み」が辛くなっているとの事。
 
漢方の種類としては、
 
①骨化周辺の筋肉に効く漢方薬を2種類
②知覚神経を調節してくれる漢方薬を1種類
 
の3種類を出させて頂きました。
 
漢方服用開始から4ヶ月、両肩の痛みは軽くなったとの事。
両手の痺れはまだあり、物を持つと特に酷くなるとの事でした。
 
漢方服用開始から7ヶ月、両腕の痺れも改善してきているとの事。
体調も良いとおっしゃっていました。
 
漢方服用開始から1年、腕・手・肩の症状はほとんど出ていないとの事。
気になるとすれば、両手親指の付け根の違和感ぐらいとおっしゃっていました。
 
漢方服用開始から2年、指の調子も良く改善が見られているとの事でした。
腕・手・肩の調子も良いとの事。
 
順調に改善が見られ安心いたしました。
改善が見られているので漢方薬の分量を減らし治療終了とさせて頂きました。

 
症例・漢方治療歴に他の患者様の症例ものっています。 どうぞ参考にされて下さい。
症例・漢方治療歴 後縦靭帯骨化症(OPLL)